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本企画を主催する「Expression(神保町サロン)」はこのウェブ媒体、水曜日の昼に神保町でおこなうサロン活動、年に数回行うイベントなどをベースに活動しています。

テーマは様々です。哲学、政治・経済、生き方、投扇興、高野山、空海、フォント、流鏑馬、女装/男装、バックギャモン、フォント、書道など… 体験と語りをベースに活動をしています。

テクノロジーの発展や、グローバル化による情報流通の変化によって、社会観や人間観に変化が訪れて、常識や制度にも変化が及んでいます。このような変化の波に対して、どうやって安心を得られる経済、精神状態をつくれるのか。まずは何を話しても大丈夫な場を持つことが重要だと思っています。仲間を作って、自分自身を磨いていく活動は、楽しい人生の軸になります。

そんな「Expression(神保町サロン)」にはジェンダー(社会的な性)に違和を持っていて、その気づきや経験を話してくれる人も出入りしています。そこで、「Expression(神保町サロン)」は、企業に導入してもらうセクハラ対策研修、LGBT研修(SOGI)を開発しました。価値観ということを哲学的に相対化して、ビジネスに表現するという、「Expression(神保町サロン)」にとっては、いつもの活動の延長戦にあります。
 

Expression(神保町サロン)主催 SOGI(LGBT)研修の様子。
Expression(神保町サロン)主催 SOGI(LGBT)研修の様子。

もちろん研修でも説明いたしますが、まず初めに、ジェンダー(gender)という概念SOGI(ソジ)という概念を獲得してほしいと思います。

ジェンダーとは生物学的な性別(sex)とは区別されます。ジェンダーとは、社会的・文化的に後からつくられた「男とはこうあってほしい、女とはこうあってほしい」という要請です。社会がジェンダーを作ったのにはもちろん理由があります。妊娠などの生物学的な差を助け合うために機能的なものが発展していったり、為政者がその方が管理しやすかったり。しかし、ジェンダー規範から生成された機能は道徳的なものに変化していき、時に暴力性を帯びます。しかし、道徳性といっているのですから、暴力性が発動している人にとっては「正しいもの」という認識なのです。これが会社にとってもリスクになります。マネジャー職の方は特に、価値観を相対化して他者を受け入れる準備をしておかないと、いつのまにかトラブルを起こしてしまいます。

 

無自覚に起きるセクハラやパワハラ、その元はどこにあるのか。

 

実は「男性」というジェンダーもかなりのプレッシャーを作り出しています。「男っていうのはこうでなければならない」というプレッシャーから、うつ病になったり、上司や部下、取引先などに対してウソの報告をする事例もあります。「男っていうのはこうでなければならない」というプレッシャーから、うつ病になったり、上司や部下、取引先などに対してウソの報告をする事例もあります。

​マネジャーの方が価値観を相対化しておくことで、自分自身のうつ病予防にもなっていくと思います。

ジェンダーが要請する内容は時代と共に変化しています。ジェンダーのことを知ってストレスから解放されましょう。


続いてSOGI(ソジ)です。世間ではLGBTという言い方が一般的ですが、性の理解をより深めるためには、SOGI(ソジ)という言い方が推奨されます。SOGIとは

SO(Sexual Orientation セクシャル・オリエンテーション)、性的指向
同性/異性を好きになる等、好きになる相手の性別やアイデンティティを基準とする考え方。

 

GI(Gender Identity ジェンダー・アイデンティティ)、性自認
身体的特徴や社会的役割にかかわらず、自身が「そうである」と強く持続して認識する性別のこと。

の頭文字をとったものです。

ゲイやレズビアンと言った言葉だけでは、分からないものがSOGIを通して分かってきます。特に性自認に関しては、普段自分ジェンダーに関して無自覚な人にとっては、最初は捉えるのが難しいかもしれません。研修では事例をいくつも用意していますので、ぜひSOGIに自覚的になってみてください。「私は男で女が好き」「私は男で性別関係なく人が好き」「私は女で女が好き」「私は性自認が人生の途中で変わって、性対象も変わった」など。色々なことが見えてきます。

研修講師のお二人を紹介します。

古怒田望人さん (イリヤさん)

古怒田 望人(こぬた あさひ) さん

通称:イリヤさん

ジェンダークィアのパンセクシュアル。

立正大学哲学科、大阪大学大学院人間科学研究科前期博士前期課程現代思想修了(人間科学修士)

パートナーとの関係の中で性別違和を覚え異性装(女装)を始める。

現在は大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程に所属し哲学とジェンダーを架橋する研究。

性について共有しあうことのできる場「「性」を共有する哲学サロンふらてるにて」の代表。

丸山真由(まさよし)(通称:しげ)さん

丸山真由(まさよし)(通称:しげ)さん

1984年福岡県出身。
東京女子大学英米文学科、お茶の水女子大学大学院博士前期課程 
ジェンダー社会科学専攻修了(社会科学修士)。
コンサルティング企業、財団勤務の後、妊娠を機に性別違和に気づく。
アイデンティティはXジェンダー、性同一性障害(FTM)当事者。

2016年~ 性・ジェンダー・セクシュアリティについて安心して話せる場づくりと、
親むけに多様な性のあり方に関する発信をはじめる。

 

本研修でやることは主に3つです。
1、まずは当事者に会って、話を聞いてみる。
2、話の中から、自分の中で繋がったことを言語化してみる。
3、自分の中の気づきを、講師や参加者と処理していく。

本研修のゴールイメージはこちらです。
1、LGBTの基本的な知識が得られる。
2、LGBT当事者のごとに違和感が異なっていることを具体的に知る。
3、いままでのセクハラ、パワハラの事例を通して、自分の中、会社の中にリスクがないか気づきを得る。
4、学びを会社の風土の中でどう活かすかディスカッションし、方向性を言語化する。
5、LGBT当事者の人の能力を引き出すためのマネジメント方法を会社の風土と合わせて考える。

ゴールイメージの4まではリスクマネジメントですが、。5は、クリエイティビティの発揮を促すマネジメントです。セクシャリティが果たしている社会的役割に自覚的になって、そこを相対化することによって、逆に秩序形成をマネジメントできるようになるでしょう。「男と女というジェンダーを超えたサービス」の構築だったり、「男という枠、女という枠を広げた製品の構築」だったり、「最新のジェンダー論を踏まえたうえでの就業規則」だったり。LGBT当事者の能力を最大限に発揮することで、会社の効率性を高めることもできるでしょう。高い効率性を発揮する能力を持っているのに、活かせていない人材というのは、どの企業にも必ずいると思います。この研修を機会にして、問題の根本に迫ることができるかもしれません。

主に3つの規模の研修内容に対応致します。

・企業幹部向けに少数での研修

・マネジャー職だけを集めた10人〜20人規模くらいのディスカッションを含めた研修

・一般職を入れた基礎的な研修
 

 

​まずは下記のフォームから、お気軽にお問合せください。

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