現在生き残った、ホモ・サピエンス・サピエンスは、アナロジーを組み込んだレンマ的情報把握と、それを因果的に解釈するロゴス的能力によって、生をクリエイティブしてきたようです。
洞窟で発話を続けると倍音が発生して、オクターブ上の音、4度離れた音、5語離れた音が自然と鳴り響く。自らの発話を顕在化して認識しながらも、同時に発生する倍音を聞くことになる。それは、あらゆるものを出現させる詩的言語と同じ構造。これによってレンマの能力が磨かれる。
これを時間軸で線型的に並べて楽譜に書いたりするのはロゴス的能力。
レンマは、縁起であり、空であり、虚数であり、複素数。
リアリティとは何なのか。それはレンマ的な情報の把握と、表現との関係によって現れてくる。
ロゴスは機械に任せて、みんなでレンマ的な会議をしよう。
第4回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム
「芸術のロゴスとレンマ」中沢 新一
https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/opencourse/181/videos/03
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