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「越境するエロス(伴田良輔さん)」

  • 執筆者の写真: 石塚
    石塚
  • 2018年1月24日
  • 読了時間: 2分

作家の伴田良輔さんが主催し、ゲストが多賀新さんと有末剛さんのトークイベントに参加。

きっかけは伴田さんとの出会い。


神保町に「ひぐらし」という雑多な古書店がある。小さいながらも、ここの店主とは本のセンスが合うので定期的に通っていた。そうすると、ある日突然女の子が現れた。



「おー これは・・・。 店主の趣味なのか? なぜ、ここにこれがあるんだ。」と、その子をじっくり確認していると、人形作者の伴田さんが現れた。伴田さんと、ロボットの話、人口知能の話、そして手塚治虫や谷崎潤一郎の話で盛り上がり、すぐ近くにあるアトリエに招待された。


ホイホイついていくと、なんとアトリエには多賀新と有末剛がいて、展示イベントをどうしようかと、あれこれ相談していた。


多賀新のことは、そこで初めて絵と作家の顔が一致した。多賀新は江戸川乱歩の小説の表紙を書いている人だ。


こんなマイルドなお爺ちゃんだったのか。まず驚きがあり、そして多賀新の後期の作品である菩薩シリーズや、鉛筆画を近くで見ることができた。僕が目を丸くしているところに、伴田さんから、今日のトークイベントの存在を教えてもらい、参加することになったのだ。


トークイベントの写真は向かって左から、伴田さん、有末さん、多賀さん。




多賀新の書く線は、空間のどこからでてくるのかよく分からない。今日のイベントで話を聞くと、まずはダヴィンチのアナトミーをそうとう模写し、さまざまな動物の骨も集めて研究していることが分かった。


幸運にも多賀新に質問する機会が与えられたので、寝ている時にどんな夢を見るのか聞いてみた。そうすると「セルゲイ・パラジャノフみたいな夢みるねー」と即答で帰ってきた。夢を確信犯的に操って見ているようなリアクションだった。うーむ。エロスを題材に「善」の要素を使って線を引き、存分に人生を楽しんでいるなあー という印象だった。




線を引くとはどういうことか、空間から線を表出させ、それを三角形や四角形にするとはどういうことか。去年からやっている超越的なクオリアから辿っていくと、それは真善美の善の部分の役割が大きいことがわかる。


ダヴィンチの素描やメモにも、大いにそのヒントがある。もちろんダヴィンチの画集も良いのだが、これまた神保町で良い本を見つけた。


「レオナルドの手稿・素描・素画に関する基礎的研究」



線への抽象化に向かって、多賀新とレオナルドダヴィンチがつながった。有末さんの話も面白かった。ヨーロッパでは緊縛のワークショップが色々とあって、ヨガ緊縛など、さまざまなエロスの越境が試されているらしいw

 
 
 

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