最近、夕暮れ時の空が綺麗に赤いなーと思ってます。台風の影響で空気中の水分が多いからなのかも。
そういえば、日本書紀や明月記にも空を表す表現として「赤気」というワードが出てくる。観察力っていうのは日常に刺激を与えてくれる。当時の識者もそうだし、現在の天文学者の方達は、地道な作業をしながら、ちょっとした変化を想像力で補うすごい人たちだなと思う。
それでー 、最近話題の宇宙の話といえば、ペテルギウスの超新星爆発。いつ爆発してもおかしくないと言われているけど星の時間スケールと社会の時間スケールが異なっているので、すぐって言われてもスケール合わすのが難しい(笑)。
新星という名称は、空にいきなり輝き出す星が出現して、新しく生まれたように見えるから名付けられた。そしてその時の光よりも遥かに明るい(新星を超える)ようなものが観測され「超」新星というワードが生まれた。英語ではsupernova。でもこれらは実際に星が生まれているわけではなくて、主に恒星がその終わりを告げる時に自らの重さに耐えられなくなって爆発する時に起こるもの。なのに新星って言っちゃうあたりが未来に期待する人の性がでてるね。
藤原定家が1180年から1235年まで出来事を綴った日記『明月記(めいげつき)』。ここにも、天体観測の記録が残っている。当時は見慣れない星が出現することを「客星」と呼んでいた。客星には今で言う彗星、新星、超新星などが含まれている。
定家は彗星を見つけて心配になり、当時の陰陽師に話を聞きにいって過去の客星について尋ねたという。
明月記には全部で8件の客星についての記述があるが、その中でも特に超新星爆発と思われるものが下記の3件。これらの記述は後に整理されて、どの超新星爆発だったか照合されている。
・1006年5月1日のSN 1006(おおかみ座のPKS 1459-41) ・1054年のSN 1054 (おうし座のかに星雲M1) ・1181年8月7日のSN 1181(カシオペヤ座の3C 58)
そんなに超新星爆発は観測されるもんじゃないが、近年だと1987年に、大マゼラン雲で超新星爆発(SN 1987A)が出現して、これは肉眼でも観測された。その際に発生したニュートリノが小柴教授のニュートリノ観測施設(カミオカンデ)によって検出され、ノーベル物理学賞の受賞に繋がっている。
で、次に起こる超新星爆発が、地球から約640光年離れたオリオン座のベテルギウスではないかと言われている。ベテルギウスは太陽の約20倍の質量を持つほど大きい星だ。ペテルギウスはその寿命を終えるところまできているそうだ。
太陽の20倍の質量の星が爆発するのだから、すさまじいものが放出される。。。 ガンマ線や重粒子線などのヤバイ放射線もたくさんでるらしいけど、地球から遠いのでそこまでの影響はないとか。あー良かった。
ペテルギウスのその時がきたら、空を見上げながら綺麗って思うのか、それとも違う何かを思うのか。うーむ。
今はとりあえず太陽に感謝。


Comments